スーツケース持つ阿呆、旅行せぬ阿呆

旅行のときに荷物を入れて転がす、あれ。

 

キャリーケースとかコロコロとか呼ばれることが多いが、「スーツケース」というらしい。なんとなく腑に落ちぬがまあそういうこととしておこう。

 

これを持っている人はどのくらいいるのだろうか?

 

あなたが若く、一人暮らしで、出張もなく、海外に行ったこともなければ、持っていないのではないだろうか。

 

いやいや持っていなくてもそう卑下することはない。あんなもの要らないのだ。

 

あれは容量的に数日以上の遠出に対し使うもの。人間の体は長距離を短期間で移動する構造にできていない。現代の移動手段に馬車や人力車などはすでに廃れ、新幹線や飛行機なのだから、スーツケースが必要となるシーン自体が自然の摂理に反しているのだ。持たないことを誇ってよいと思う。

 

そして私は、今後にわたってスーツケースなど持つものではない、とここに断言する。

 

だいたいにおいて日本の住宅は狭い。

 

特に貧乏人は家が狭いくせにほとんどガラクタの、ゴミ同然のものを勿体ないと後生大事に溜め置く習性があり、クローゼット(それすらあるのか?)は常に満杯である。

 

そこに加えてスーツケース。愚かである。

 

持っていたとしても、それにゴミを収納し格納するのであろう。馬鹿の所業であり、一刻も早く売り払うべきである。

 

さてその次は海外旅行である。

 

さきほどの主張と矛盾するようであるが、あなたは遠出をすべきである。

遠ければ遠いほどよく、海外であれば最適である。

 

遠くへ行ったことがなければ世知辛いこの現代社会においては行動力のない落伍者、臆病者と見做される。会社では雑談という体をとりつつも常に評価の目が光っているものなのだから、その事実が知られるや否やビジネスシーンにおいての積極性、計画性、実践性も疑われるなどして上司から無能の烙印が勝手に押されることとなる。

 

また友人たちとの旅行の会話にも加わることができず自然とマウントを取られひいてはその輪からも外され、話し相手を徐々に失っていきQOL低下に陥ったあなたはふさぎ込み、閉じ籠ることになり、最終的には寿命を縮めることになる。ご苦労なことである。

 

このような恐ろしい事態がわずか数十万程度の旅行費で回避できるのだ。

 

さきほど私はスーツケースの所有は不要と言ったが、この場合はレンタルをすればよい。数千円、最大でも数万で済む。しょっちゅう旅行せよというわけではないので、単発の経費と割り切ることが賢明である。

 

親心ながら、上記の論を実践するにあたってのリンクを用意しておいた。

以下のスーツケース格安レンタル、および海外旅行サイトを見ることでいともたやすく実践できる。

 

繰り返しになるが、海外旅行とは社会生活における行動力を評価されるコンセンサスであり、スペックの物差しであり、資格や検定に等しい。海外へ行く人の輝かしい顔は、それがそのまま相対的にあなたの価値減衰につながる。

 

ここまで懇切丁寧に伝えたうえでなにも響かない、なにも行動しない、クリックすらしようとしないあなたには、苦笑いしながらどうぞどうぞ、さよならと手を振ることにしよう。